ISBN978-4-88392-984-9 C0195 224頁
発売:2014-03-25 判形:文庫 1刷
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[内容]
「偉人」とは、素晴らしい功績を残し、多くの人々から尊敬を集めるような偉大な人物のことを指す。
例えば織田信長。彼は残した偉業の数々、あるいはその武勇伝などから、今なお絶大な人気を誇る戦国武将である。
しかし、その一方で信長は、一向一揆の鎮圧や比叡山の焼き討ちにより、数千人から数万人規模の殺戮を行っている。
また、戦以外の場面においてさえ、残酷な方法で民の命を奪うこともあった。すなわち、彼は正しいことばかりを行ってきた人物ではないのだ。
一方、アドルフ・ヒトラーという独裁者の名を聞いて、「偉人」だという印象を持つ人は少ないだろう。
ご存知の通り、ヒトラーはユダヤ人の大量虐殺をはじめとする、多くの残虐な所業を指示した悪漢だった。
しかし、ヒトラーは独裁者ではあったものの、武力などを用いて権力を掌握したのではなく、法に定められた選挙で総統に選ばれたのだ。
つまり、当時のドイツ国民たちは、彼のことを「頼りがいのあるリーダー」だと認めていたのである。
現代を生きるわれわれからすれば、このように評価がまったく異なる2人ではあるが、その名が未だに語り継がれている理由は、彼らが生きたそれぞれの時代において、人々を翻弄してきたからに他ならないだろう。
本書では、彼らのように決してクリーンとは言えないものの、歴史に名を刻み、民衆に多大なる影響を与えた人物たちを〝黒偉人〟と称し、その素顔に迫った。(「はじめに」より)
[目次]
第1章・黒い独裁者
アドルフ・ヒトラー/イディ・アミン
毛沢東/イヴァン4世/ネロ/西太后
第2章・黒い英雄
シモ・ヘイヘ/アル・カポネ/東條英機
織田信長/ビリー・ザ・キッド/宮本武蔵
第3章・黒い反逆者
マルコムX/グリゴリー・ラスプーチン/ リヒャルト・ゾルゲ
ヴラド・ツェペシュ/ ビクトル・ボウト/道鏡
第4章・黒い大富豪
マリー・アントワネット/パブロ・エスコバル/フランシスコ・ピサロ
オサマ・ビンラディン/ ジル・ド・レイ/デヴィッド・サッスーン
第5章・黒い政治家
ヨシフ・スターリン/ロバート・ムガベ/ニコラエ・チャウシェスク
始皇帝/ポル・ポト/ハリー・S・トルーマン