ISBN4-88392-408-4 C0036 192頁
(ISBN9784883924080)
発売:2004-01-22 判形:B6
税込1320円(本体1200円+税)「品切」
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[内容]
日本では急速に少子高齢化が進み、二〇〇二年に総務省が「敬老の日」にちなんで発表した六十五歳以上の高齢者人口は、二千三百六十二万人でした。これは総人口の十八・五パーセントにあたるといいます。
また国立人口問題研究所の推計によると、二〇一五年には二十六パーセントになるらしく、男性では六人に一人、女性では五人に一人が高齢者になる時代がすぐそこまできています。
夫婦ともに六十五歳以上、あるいは一人暮らしの「高齢者世帯」も現在の五軒に一軒から、二〇二〇年には三軒に一軒まで増えるといいます。
このような時代にあって、近頃、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)という言葉がしきりに叫ばれるようになりました。これは簡単にいえば、「ただ長生きするだけではなく、良質の生活を心がけよう」というものです。
スローガンは非常にいいものだと思いますし、QOLを実践しようとする気持ち自身が生活に張りを持たせる要因にもなりえます。この運動は長く続けていくべきであると思うのですが、その中にあって一部タブーのように扱われている部分があるのです。
それが高齢者の性であり、人間が年をとってからどのように性と付き合っていくかという問題です。
ここで取り扱う問題は単に高齢者だけのものではありません。四十歳から五十歳代の中年時代での正しい性への認識こそが、やがて迎える老年時代を、いかに快適にすごせるかということに、非常に影響するのです。
本書では、性に関する様々なデーターをもとに、老いと性について解説をしています。
[目次]
はじめに 3
人間はいつまでセックスするのか 17
月経の終わりはセックスのはじまり 26
性と生殖と生 32
性ホルモンは年をとってもなくならない 37
人はセックスを脳でする 43
したい気持ちはなくならない 48
濡れなくなったらどうする 52
婦人年齢のすすめ 63
高齢者のセックスはどう見られているのか 66
人はどうしてセックスしたくなるか 72
1・器官の要素
(1)性ホルモン
(2)性中枢
(3)中枢神経
2・外的刺激
(1)五感からの刺激
(2)パートナーからの刺激
スキンシップのすすめ 81
加齢における性反応の変化 84
A・全身における反応
(1) 皮膚に見られる反応
(2) 筋肉に見られる反応
(3) 呼吸の変化
(4) 脈拍に起こる反応
(5) 血圧に現れる反応
(6)血液の反応
B・男女性器に見られる反応
(1)陰茎に見られる反応
(2)腟に見られる反応
切手でできるインポの鑑別 104
若さを保つには 111
高齢者のマスターベーション 118
糖尿病とセックス 122
腹上死の科学 126
性欲を強くするには 134
バイアグラは夢の薬か 139
性欲を減退させるもの 144
(1)加齢
(2)セックスの単調さとマンネリ化
(3)精神的、肉体的疲労と各種のストレス
(4)生活上の不摂生、特にアルコール中毒、ニコチン中毒
(5)糖尿病、高血圧、心臓病などの生活習慣病
(6)各種疾患の治療薬及び予防薬の長期使用
(7)カゼなどの熱性疾患、うつ病
(8)仕事や趣味への没頭による性無関心
(9)性器の病気
勃起補助具は使えるか 161
セックスを中止した年齢とその理由 166
不感症と冷感症 171
高齢者の性行動の問題点 176
セックス・リハビリテーション 179
おわりに 184